自閉症について

子どもの脳への影響

2021.03.31

 自閉症はアメリカ疾病予防管理センターの報告によると現在、54人に1人の子供が罹患しているとされる神経発達症である。社会・対人関係能力およびコミュニケーション能力の低下や行動と興味の偏りが特徴として知られている。自閉症の分子機構を解明する目的で自閉症関連遺伝子の研究は数多く行われてきたが、自閉症の遺伝子変異は極めて多様であり病態を引き起こす原因遺伝子は解明されていない。同時に、ニューロンの機能障害や形質変化等の報告はあるが、どの様にしてその現象が起きるのか病因についての分子機構も未だ解けていない。

 エクソソームはその特性から様々な臓器間を行き来できることが想定される(図5)。星野研究室では患者血中内エクソソームを単離し、エクソソームの網羅的解析を行っている。

図5 エクソソームは臓器間を行き来し情報を橋渡しする

がん研究で培った方法を用いて、エクソソームに含まれる情報から自閉症診断マーカーの開発、並びに自閉症の病態解明を目指す。

Other Research

その他の研究内容
診断マーカーの解析
READ MORE
胎児期にエクソソームが脳発達へ与える影響
READ MORE